わたるくんのにっき
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MAMAさま作


続・ぼくが歯医者に連れてくよ その5




「悟さんですが・・・ これって。。。 ちょっと・・・・」
って せんせいにいわれて おじちゃまってば いっしゅんで まっさおになった。

え?? そんな たいへんなことなの???
おじちゃま だいじょぶなの???
ぼくも しんぞうがバクバクしてきて なみだがでそうになっちゃったんだけ
ど。。。。


「いや~~。珍しいです! よかったですねぇ、今日レントゲン撮っといて!これさえあれば、富士の樹海で行き倒れになっても、東京湾に重石つきで沈められても、伊豆山中に埋められても身元だけはばっちり判りますから~!」


えと・・ せんせい うれしそうだけど。。。 どゆこと??
あおいちゃんは へ? ってすご~く まぬけなおかおになっちゃってるしおじちゃまは ・・・あ、 まだまっさおだ。。

「あ、歯並びに問題はないです。虫歯ももちろんありません。珍しいのはですねぇ、この上の両方の親知らずの後ろにまだ歯があるんですよ。つまり、普通の人より2本歯が多いってことなんですが。これね、『過剰歯』もしくは『臼後歯』とも言うんですが、歯茎の中のことですから、レントゲンを撮らないと解らないんです。 でも!このレントゲンさえあれば、ここだけの話、腐乱死体になっても身元は判りますから。大丈夫!ちゃんと見つけてあげますからね!!」


ぼくとあおいちゃんは あっけにとられて せんせいのおかおをみつめてた。
せんせい なにいってるんだろ? その ふらんしたいって・・なに??
わけわかんないよ~~! ぼく パニックになっちゃったよ~!!

そのとき いっしょに あっけにとられてたあおいちゃんが せんせいに
「あの・・・その過剰・・歯・・っていうのは・・・何か体に害があるとか・・・な
んですか・・?」 って おそるおそる きいたんだけど。。。

せんせいのこたえは
「え?? いや、全然! ただ珍しいだけです。 この歯自体、何の役にも立ちませんし~。」 だった。。。。。。

めずらしいだけ・・・って・・・・・ やくにたたない・・・って・・・・
ってことは・・・・・・・・・

「じゃ、治療の必要は?」って またあおいちゃんがきいたら せんせいは
「いえいえ、必要ないです。ほっぽっといても大丈夫! 珍しいだけですから」って・・・

ひゃ~~~。 よかった~~。 ビックリしちゃった~~!
よかったね~!って おじちゃまのほうをふりかえったら・・・
あ おじちゃま たましいぬけちゃった??
おじちゃま そのおかお けっこうマヌケだよ?

そのうち ぼんやりしてたおじちゃまが かたをふるわせて くすくすわらいだしたんだ。
ぼく おじちゃまがへんになっちゃったのかとおもって ドキドキしちゃった。
え? おじちゃまどうしちゃったの?

「先生、参りました。僕の歯医者恐怖症に気付いてらしたんですね?」
って おじちゃまは なみだをふきながらいったんだ。

そしたら せんせいは すごくやさしいおかおをして
「ええ、歯医者がみんな ぐらぐらしてる歯をいきなり抜いちゃったりする訳じゃないですよ。まぁ、後の歯並びのことを考えたら歯茎は削ったりするかもしれませんがね」
って いったんだ。

え? せんせい おじちゃまの はいしゃさんぎらいのりゆう なんで しってるの??
おじちゃまも ものすごく ビックリしてるみたい。

そんなぼくたちに せんせいは もうしわけなさそうに こういったんだ。

「悟さんの歯医者恐怖症の元凶って うちの親父なんですよ・・・」

・・・??  ええ~~~~!!!!(@O@)



【パニックのまま その6に続く/そしてまた短い・・】

MAMAさま:臼後歯持ってて、腐乱死体になってもちゃんと身元確認はしてあげるって歯医者さんに言われたのは誰あろう私です。。。
もも♪:よかったですね~!(おい) ところで『虫歯菌』のエピソードは?
MAMAさま:♪~( ̄ε ̄;) さて・・・こっからどうしよっかな~~。。

にっきのもくじうらの ほーむ