昇きゅんの日記

【僕はご機嫌ななめ】


中編




ぷんすかしたままで 車にのって お家に帰った。
悟は まだあわあわしてて、ちらちらとぼくの方を伺ってて・・  
守はっていうと・・・・ 飛行機の中であんなに寝たくせに またぐうぐう寝てるよ〜。
守がデカイのは、どこででも寝れちゃうせいだよね、きっと。
ほら『寝る子は育つ』って言うでしょ? きっとぶっとい神経してるんだよ。
ぼくみたいにデリケートで、枕が変わると寝らんないってタイプは損だよね〜。


お家に帰って ほっこりしてたら 何でかおとうさんがきたんだ
そしたらさ 悟が「おとうさ〜ん。どしたの?何のご用??」なんて言いながらぺとって抱きついたんだ。
ふぅ〜〜ん。。。一緒に海に行って仲良しになったってわけね。。
おとうさんもニコニコしながら 悟のことを抱っこして 言ったんだ。

「この間の海の写真ができたからね。持って来たんだよ」

ん?? 何か悟の様子がおかしいぞ。。なんで真っ赤になってるんだ??

でも おとうさんが悟の耳元で こしょこしょってナイショ話したら、
にぱぁ〜!って感じで笑って、おとうさんにぎゅう〜って抱きついたんだ。

何?? 何なわけ?????



    ☆.。.:*・゜♪゜・*:.。.☆.。.:*・゜♪゜・*:.。.☆.。.:*・゜♪゜・*:.。



リビングのソファで おとうさんと悟が 写真を見ながら きゃらきゃら笑ってる。
ママや守も それをのぞきこんで ニコニコしてるけど ぼくはぜんぜん面白くないっ!
だから 悟のとなりで 思いっきりワザとらしく 「はぁ〜〜。。」ってため息ついてやったんだ。

気がついた悟がわたわたしてたら 今度はおとうさんが 
「昇、ウィーンはどうだった?楽しかったかい??」って聞いてきたから

「ううん。ウィーンにはディ●ニーラ●ドもないし・・・言葉は通じないし・・・
わかんないって言ってるのに、み〜んなドイツ語で話しかけてくるんだもん。。。それにさ、レストランに『お子様ランチ』もないんだよ!ずーっとパンばっかりで・・・ ぼくご飯じゃないと調子出ないんだよね。。。」

あ・・言い出したら止まらなくなっちゃった。。 いいや、全部言っちゃお!

「けど、悟が日本で一人でお留守番してるって思ってたから我慢してたのに。。。おとうさんとお泊りで海に行ったなんでズルイよ・・・おまけに おとうさんとそんなに仲良しになっちゃって・・・・・ぼくだってウィーンなんかより おとうさんや悟と海に行きたかったよ・・・・・」

だんだん声がちっちゃくなちゃったけど 最後まで言っちゃった。。
う・・・ し〜んとしちゃったよ〜。。どうしよう・・

そしたら おとうさんが
「それはおかあさんたちとの約束だから、楽しくなくってもママは守らなくちゃならないんだよ。それに、本当はおとうさんがしなくちゃいけない事なんだ。」
って ぼくの頭をなでながら言ったんだ。
で、ちょこっと何かを考えてから こう言ったんだ。

「明日は4時までなら時間が空いてるから、近くでよければ一緒にどこかに出掛けようか?」って。

え?ほんとに??

「じゃね、ディ●ニーラ●ド〜!!!」って言ったんだけど、あんまり時間がないからダメって言われちゃった。。。
結局、近くの遊園地に行くことになったんだけど・・・・

「オレだって ウィーンでいっぱいガマンしたんだ。オレも行く!!!」って それまで黙ってた守が宣言したんだ。

あれ? 守ってばウィーンでは結構楽しそうだったじゃん。。
我慢してるようには見えなかったけどね〜。

そう思って横目でにらんでやったら ふんっ!って鼻で笑って
「オレは昇と違ってちゃんと『ガマン』って言葉知ってるからな」なんて言うんだよ!

む〜・・・ 弟のクセに生意気〜〜!! 後で覚えてろよ〜!!!

後でどうやってシメてやろうか・・って考えてたら、守が
「けど、悟は留守番だからな!」って言ったんだ。

あ・・ それ ぼくも言おうと思ってたのに〜〜。。。


「え?なんで〜〜??」って目をうるうるさせてる悟に ぼくは
「なんでもっ!悟はママと2人だけでお留守番っ!!!」って言ってやったんだ。
だって、ウィーンは楽しくなかったけど ぼくと守はママと一緒だったもん。
悟はお泊りでおとうさんと海に行ったけど、ママとは離れ離れだったんだ。
ぼくも悟も守も一番大好きなのはママなんだよ。
お留守番してた悟は、絶対さびしかったに決まってる。
だから、悟には一日だけでもママを一人占めさせてあげなくっちゃね。

おとうさんも ぼくたちの気持ちがわかったみたいで
「そうだな。ママと悟には留守番してもらって、3人で行こうか」って言ってくれたんだ。

やたっ!! 明日は遊園地だ〜!

ディ●ニーラ●ドじゃないのは残念だけど、楽しくなかったウィーンの分までいっぱい遊ばなくっちゃ!!



【ちこっとご機嫌が直って後編へ続く〜】

もも♪:のぼきゅんまもちゃん、優しい〜〜。
MAMAさま:悟が真っ赤になったのは、『衝撃の証拠写真』を思い出したせいです。
もも♪:この頃のパパは、まだ『タクトへの誓い』を忘れてなかったんですね〜。
MAMAさま:さて、次回は3人で遊園地へ・・・。そして、何かが起こる。。。。乞うご期待!!

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