昇きゅんの日記

【僕はご機嫌ななめ】


後編




イライライライライライライライライライラ。。。。。
ムカムカムカムカムカムカムカムカムカ。。。。。

めっちゃむかつく〜〜!!!!
なんで ぼくがこんなとこで上見てなきゃなんないわけ?
となりでおとうさんがハラハラしてるみたいだけど、ふんっだ!
守のヤツ〜〜! 覚えてろよ〜!!


    ☆.。.:*・゜♪゜・*:.。.☆.。.:*・゜♪゜・*:.。.☆.。.:*・゜♪゜・*:.。


朝、お迎えに来てくれたおとうさんと一緒に守と3人で遊園地に来て、フリーパスをかちって手首にはめてもらったんだ。

やたっ!いろんなのにいっぱい乗るぞ〜!!
やっぱし ジェットコースターからだよね〜!って思って、守と2人で走ってったんだけど。。。。

え〜! 背が足りなくってぼくだけ乗れない〜?!
ぼくがいいって言ってるんだから、ちょこっとまけてくれたっていいじゃない〜!

(注・命がかかってるからまけたりしません!/某遊園地バイト経験者談)


その上 乗り場にいたおねえさんが
「お兄ちゃんは大丈夫だけど、弟くんはもうちょっと大きくなってから来てね〜♪」
なんて言ったんだ。
ちょっと待ってよ! お兄ちゃんは ぼくなんだよ! 弟は守なんだからね!

そう言おうと思ったら、守の方が先に
「昇、仕方ないよ。ぼくだけ乗ってくるからさ、昇はおとうさんの所に戻って待ってて。」 なんて言うんだよ!

それも、「へへ〜ん」って顔しちゃってさ〜!!

普通2人で乗れなかったら、「じゃ、ぼくもやめとく」って言わない??
なのに守ったら、「出口のとこで待っててね」な〜んて言って、さっさと乗り込んじゃったんだよ。

もうっ!むちゃくちゃ腹立つ〜〜!!!!!
ぷんすかしながら おとうさんのとこに戻ったら おとうさんが あれ?って顔をして
「どうした?昇は怖くなって戻ってきたのか?」なんて言うんだ。

あ、ますます腹立ってきた!

「背が足りなくって乗れなかったのっ!!!」って言ったら 
しまった!って顔をしたおとうさんが
「そうか・・・ きっと来年は大丈夫だよ。。。」なんて大慌てでなぐさめてくれたけど・・・・

ぼくは今日乗りたいんだよ。来年なんてどーでもいいやいっ!!


結局、ジェットコースターは全部ダメだったんだ。
あと・・・ フライングカーペットもスーパートマホークもブランコがぐるぐる回るやつも・・・・
絶叫系ってのにはどれにも乗れなかった。。。
それが楽しみだったのに〜〜!
守は・・・ だいたい乗ってたかな・・・・ ムカツクよね〜。




ぼくが乗れたのは、メリーゴーランドとかコーヒーカップとか遊園地の中を一周する汽車とか・・ そんなお子ちゃま向けのヤツだけだったんだ。

あ、急流すべりは『保護者同伴なら可』って書いてあって、おとうさんと一緒に乗ったんだけど・・・

もしかしたらおとうさんって高いとこダメなのかもしれない・・・
だって落下のとき「ひえぇぇぇぇぇぇ〜〜〜〜!!!!!」って ハンサムが台無しの情けない声出してたもん。

いろんなのに乗れてめっちゃご機嫌な守に比べて、ぼくはどんどん不機嫌になってった。

おとうさんが「どうしよう。。。」って顔をしてるのには気がついてたけど、笑えないんだもん。



でも、これは大丈夫なんだよね〜。だって身長制限ないし、『保護者同伴なら可』って書いてあるし。
そう思いながら おとうさんと守を引きずって連れてったのは『大観覧車』!!


なのに・・・ 守ってば
「え〜。。これぇ〜??オレこれはいいや。昇、おとうさんと2人で乗っておいでよ。オレその間にもう一回ジェットコースター乗ってくるからさ。」
なんて言うんだよ〜。 あ、また腹立ってきた。。

で、おとうさんの方は・・・
「の・・昇・・ もしかしてコレ乗るのか?」なんて涙目で聞いてくるんだよ。

もうっ、いい年した大人が何言ってんだか。

「乗るのっ!ぜぇ〜〜ったい乗るの〜!!!」って叫んだら、おとうさんはがくっし肩を落としながら
「・・・・・・わかった・・・・・」ってちっちゃい声でお返事してくれた。


 
      ☆.。.:*・゜♪゜・*:.。.☆.。.:*・゜♪゜・*:.。.☆.。.:*・゜♪゜・*:.。


せっかく観覧車に乗ったのに、おとうさんってば じ〜っと前を見たまんまで、ぜんぜん下を見ようとしないんだよ。
ず〜っと遠くの海だって見えるし、すっごくいい景色なのに・・・つまんないじゃない。。

「ねぇ、おとうさん。きれいだよ、一緒にお外見ようよ」って言ったんだけど
「え? いや・・ あ・・・ うん。。。」なんて訳わかんないこと言ってるし・・・

 つまんないじゃん。

またちょこっとイライラしはじめてたら、ぼくたちの乗ったゴンドラが一番高いとこで、『ガクン!』って揺れたかと思ったら、ぴたっと止まっちゃったんだ。
え? どしたんだろ??

そしたらスピーカーから
「トラブルが発生しました。そのまま静かにお待ちください」って放送が聞こえたんだ。

え〜〜〜!!!! もうっ、なんで〜〜!!!!

ぼく めっちゃ腹立ったから、ゴンドラぐらぐら揺らしてやったんだ。
ぷんすか。

あれ? おとうさん 真っ青だ。。。どしたんだろ?

そっか、やっぱり高いとこダメなんだ。なら無理しなくってもいいのにさ〜!
な〜んて考えてたら、またゴンドラが『ガクン!』って揺れて動き出したんだ。

なんとか下に着いてゴンドラから降りたんだけど、おとうさんってば お膝がガクガクしちゃってちゃんと歩けないんだよ。
おとうさんのこと一生懸命支えてベンチに座らせてあげて、周りを見まわしたんだけど・・・ 守がどこにもいないんだ。

ヘロヘロになってるおとうさんに 飲み物を買ってきてあげたり、背中をよしよしってなでてあげてるとこに 守が上機嫌で戻ってきて こう言ったんだ。

「ごめんごめん。ゴンドラ止まっちゃっただろ? しばらく降りてこないだろうと思ってさ、ジェットコースーター3回も乗っちゃった〜♪」

ちくしょー! 守のバカ〜〜〜!!!!!

今度遊園地に来る時は、もっと背を伸ばして、
高いとこが平気な人
と来てやるからな〜!!!


絶対、絶対なんだから〜〜〜!!!!!!



【不機嫌なまま おしまい〜♪】

MAMAさま:この十数年後・・・やっぱりのぼきゅんは高いとこがダメな人と遊園地に来るのでありました。。
もも♪:っつーことは・・ のぼきゅんの「タイプ」はおとうさんだった?
MAMAさま:じゃ・・・ ファザコンだったってことで(笑)
もも♪:ともかくMAMAさま、お疲れさまでした〜v
MAMAさま:うふv 純情可憐で可愛いお話だったでしょ?
もも♪:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
MAMAさま:でも・・・この時ののぼきゅんって・・・幼稚園児なんだよね
もも♪:怖っ!


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