おばかな変態保健医の日記
By 斎姫さま
その2
外は随分と冷え込んでいるらしい本日、暖かい保健室の中でくつろいでいる私。 ああ、そうそう。 この高貴にして優雅な時間を過ごしている私の名は、藤村静。 保健医である、ふっ。 優雅な香りを漂わせているコペンハーゲンの紅茶を楽しみながらの読書。 素晴らしい一時だ。 (因みに読書しているものは・・・花と××である。大きな番犬の牽制品らしい・・・・。) 「ふぅ・・・」 ・・・・・・・・・結構、面白いかもしれないな、これは。 うん。今度また、続きを借りることにしよう。 しかし、どうやって向こうから貸そうという気にさせるかが問題だな・・・。 私の内心がどうであっても・・・外から見ればアンニュイな表情で溜息をついている美形保健医。 心の声は、あくまでも表には出さない。 スマートである為にはこれが肝心なのだ。 |
ガラガラガラ〜〜ッ 「すいません、先生。葵を見ませんでしたか?」 おや? この声は、桐生家三兄弟の三男坊、守くんだ。 彼は、保健室の常連といえば常連だが病気やケガで来るわけではない・・・・まぁ、そういう意味だ。 「いや。見ていないよ。どうかしたのかい?」 「いや、それならいいんですけどお。」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 それで立ち去ると思っていたのだが、なにやら彼は私の顔をじろじろ見ながら一向に退室する気配を見せない。 なんだ? 「どうかしたのかい?」 にっこりと微笑む。 はっきり言って今のはオトシモードの笑顔である。 高校生の間では「抱かれたい男」に入っていても所詮、高校生である。 大人の私にしてみれば、そんな男の子は「押し倒したい」になるものさ。 「・・・・先生ってさ。きれいな顔してるよね。」 ふふん。当たり前である、私は美形保健医なのだからね。 「なんかさ・・・。すっげぇ、そそられるかもv」 君ももう、私の微笑みに落ちたな。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・って、ん? ソソラレル?・・・・・・・・・・んん??? 「鳴かせてみたいなvv」 あ、ああ。 何だ聞き間違えたみたいだな。 私に「鳴かされてみたい」だなんて結構な誘い文句だな。 「そこでかい?」 奥にある白いベットを指しながら言う私に、守くんはちょっと驚いたように口笛を吹く。 ふふふ。これぞ、大人の余裕というものさ。 「先生って・・・結構積極的だったんだね〜」 ちょっと嬉しい誤算かも・・・とかとかぶつぶつ呟きながら近づいてくる。 「積極的なのは君の方だろう?」 艶然な微笑を作りながら近づいてくる彼を待つ。 その時、もう正にその瞬間! ガラガラガラ〜〜ッ(パートU) 「守、いるか〜?」 森澤くん登場・・・・。 「あ。すいません、先生。守、いますか?」 慌てて言い直している森澤くんには、この部屋の空気が読めなかったらしい・・・。 「あ〜!やっぱりここにいたのかよ守。ああ〜〜!!『花と××』だ〜♪」 しかも! 探していたらしい守くんには一目くれただけで、後は先ほどまで私が読んでいた某本に目を輝かせている。 しかしここで苛立ってはいけない。 私は紳士なのだからね。 『武士はくわねど高楊枝』と言う言葉もあることだし、ね。(かなり意味はづれるけれど気にしないで頂きたい) 「ああ、それね。生徒の忘れ物なんだ。今、ここでなら読んでいて構わないよ」 紳士たるもの常に、スマートでいなければね。 |
END |
へっへっへ〜。
静センセ、いよいよ天然モードが見えてきました(にやり)
そして、今回のゲストは守&東吾です(*^_^*)
東吾くんが現れてなかったら、先生は今頃美味しくいただかれていたのでしょうか?
ちなみに斎姫さまは「センセ、助かってよかったねv東吾くんに感謝しなくちゃ」とおっしゃっていますv
私としては、東吾が来ないバージョンも読んでみたいんですが(爆)