聖陵戦隊キリューン

Vol.1

まつさまの超妄想型ノンストップノベルズ(笑)
この物語はフィクションです(爆)


Vol.1



夜、テレビで新婚の花嫁さんが攫われたというニュースが。

葵と祐介が「へー、気の毒だねー、新婚早々」という話をしていると、そこへ412号室のルームメート・中沢涼太やって来た。

「あ、ここにいたのか、葵、祐介。光安先生が二人を呼んで来いって」

彼らの担任であり、部活の顧問でもある光安直人からの緊急呼び出し。

「こんな時間に呼び出しって、何だろうね、祐介」
「こんな時間ってことは、緊急の用事かもしれないね。急ごう、葵」
「うん」

二人が涼太に案内された場所は音楽準備室だった。

「なんだ、ここなら別に連れてきて貰わなくてもよかったのに、涼太」
「・・・そういうわけにはいかなかったんだ」
「え?」
「・・・いまにわかる・・・」

溜息をつく涼太に、思わず顔を見合わせる二人。
部屋には既に悟・昇・守が来ている。

「やっとみんな揃ったな」
「いったいなんなのさ、直人」
「司令と呼べ、昇。君たちは今日から聖陵戦隊キリューンだ」

なんじゃそりゃ?

「あの、先生」
「司令だ」
「では司令。葵はいいとして、僕は『桐生』じゃないんですけど」

将来縁続きになるからいいの。

「・・・と、天の声が言っている」
「はぁ」
「でも先生、どうして僕たちがそんなものに?」
「実は、」
「実は?」

固唾をのんで次の言葉を待つ桐生四兄弟+1。

「・・・香奈子先生に頼まれた」
「・・・」

薔薇園の聖母・香奈子。実は君愛最強人物との呼び声も高い。

彼女にかなう人はいるのか、いやいない。(反語)

「どうして母さんがそんなこと頼むのさ」
「私に聞かないでくれ・・・私だって困っているんだ。香奈子先生の頼みだから、断るわけにはいかないし」

その割にはのりのりだが、先生。

「今日からこの部屋は音楽準備室ではない。秘密基地だ」

正気か?!光安直人!

「君たちに与えられた使命は、ただ一つ。地球の平和を守ること、だそうだ」
「それでどうして僕たちなんですか。いくら母の頼みとはいえ」
「香奈子先生が・・・うちの子たち使ってくれていいから、って」

・・・さすが裏ボス・マザー香奈子。恐るべし・・・

「で、先生。どうしてここに涼太と陽司がいるんですか?」
「・・・それはな、祐介」

口を開いたのは光安ではなく、涼太だった。

「身内だってんで使われてるんだ、俺は!」
「お前はそうだろうけど、同室がみんな関係するからって巻き添え食ってる俺はいったいどうなるんだよ」

・・・一番びんぼーくじは陽司?

気の毒すぎて、メンバー全員思わず陽司を慰める。

がんばれ、陽司くん!きっとそのうちぴーち姫さまがいい目を見させてくれるよ

!・・・たぶんね(爆)

「というわけだから、」

なにが「というわけ」なのかわからないぞ、光安司令。

「各自のカラーを決めてくれ。ちなみにレッドはリーダーの色だ」
「だったら悟がレッド?この中では一番上なんだし」
「ちょっと待った、葵。レッドと言えばリーダー、リーダーと言えばヒーロー。やっぱり戦隊もののヒーローは明るいハンサムと相場が決まってる」
「そうなの?」
「そう!だからレッドは俺で決まり」

・・・実は戦隊ものマニア?守くん。

それともただヒーローの座が欲しかったのか?

「なんだか妙に詳しいな、守。お前、まさか・・・」
「な・・・何を考えてるんだ悟!こんなのは世間の常識だろう?!」

常識かぁ〜???怪しすぎだよ、守くん。

でもとりあえず、他の人から特に反論もないので、守くんレッドに決定。

「それからブルーあたりかな?」
「ブルーといえばニヒルな二枚目。これはやっぱり、」
「悟先輩ですか?」
「だな」

全員一致で悟=ブルーということに。

「葵はピンクな」
「どうして?」
「マスコットガールはピンクって決まってんだよ」
「・・・女装はいやだってば」

大丈夫だよ、たぶんね(笑)

・・・と、天の声は言う(爆)

「僕は何色になるのさ」
「金髪だからイエローは?」

光安司令、それは安直というものでは・・・

「ちょっと待ってよ、イエローってイロモノ系だよね?!絶対やだからね、僕は!」

ご機嫌ななめの昇くん。しかしなぜイエローがイロモノ系だと知っている?!

確かにいにしえの『秘○戦隊ゴ○ンジャー』では、イエローはいつもカレーばっかり食べてる変なやつだったけどさ。

「だいたい、直人も直人だよっ!どうしてこんなこと引き受けるのさ!もう絶対 ピーッ させないから!・・・・・・なに今の音」

一応戦隊ものなのっ!戦隊ものといえばおこちゃま番組!

おこちゃま番組である以上、18禁発言は慎んでもらわないと、保護者の抗議がこわいんだってば!

「・・・って、これ読むのっておこちゃまじゃない人じゃないのさ」

確かに。

じゃ、気を取り直して、話を巻き戻そう。

「わかった、じゃあ、昇は何色がいいんだ?」
「そうだね・・・あと何色が残ってるの?」
「パターンから行くと、緑か白か黒だが」
「じゃ、白がいいな」
「そ、そうだな、昇は肌の色が白くて綺麗だから、やっぱり白だろう」

ナイスフォローだ、光安司令!

誉められて昇くんもまんざらでもなさそうだ!

さて、赤・青・白・ピンクは決まったぞ。残るは祐介の色のみ。

「黒でもいいけど、地味すぎるよな・・・」
「やっぱり緑じゃないの?祐介は」
「まあ無難なところだね」

無難すぎるけど、まあ黒よりは見た目が派手でいいだろう。

なんとか色が決まって、そしたらお次はもちろん、変身アイテム。

「じゃ、変身アイテムを支給するから。呼ばれた人から取りに来てください」

ちょっと待って涼太。

そろそろ放送時間の30分、来ちゃうんですけど。

「・・・だそうですから、『次回に続く』です」


しょっぱなっからやる気全くなし(司令とレッドを除いて/笑)の聖陵戦隊キリューン。

こんなことで地球の平和を守ることができるのか?

聖陵戦隊キリューンの明日はどっちだ?!

・・・とりあえずこっちじゃないらしい(笑)



第一話「遙かなる戦いへの序章」完



 ☆ .。.:*・゜


次回予告!
攫われた新妻に、魔の手が伸びる!

「さあ、次はこれを着てみてくれないかな?なにっ?着方がわからない?仕方ない、私が手伝ってあげよう・・・」
危うし!新妻!

新婚の夫から新妻奪回の依頼を受けた聖陵戦隊キリューンは、彼女?を救うことができるのか?!

ブラックピーチカントリーの建設を目論むMAJEC総帥H・M氏の野望を阻止することができるのか?!

ブラックピーチカントリーとはいったい?!

そしてキリューン・ピンク・葵の前に、立ちはだかるMAJECの魔人・マエストロ!

キリューン・ブルー・悟はピンク・葵を守ることができるのか?!

魔人・マエストロの意外な正体とはいったい!そしてその真の目的とは?!

次回、第2話「引き裂かれた花嫁衣裳!涙にくれる花嫁に、救いの手はさしのべられるのか?残されたメモの『I'm your father』が意味するものは?!」

お楽しみに!



(ちなみに攫われたのはまりちゃん18歳。攫ったのはH・M氏。世界的な企業の会長というのは世を忍ぶ仮の姿。世界中の美少年を自らチェックしてまわっている彼の野望は、攫ってきた美少年を集めたハーレム・ブラックピーチカントリーの建設だ!)



おまけ



聖陵戦隊キリューン第13話特別ゲスト・天空組

「甦る記憶!失われた謎の古代王国・創雲郷で、少年は何を見た?! 少年に隠された謎とは?!そして少年に忍び寄る邪悪な影!青年は少年を救うことができるのか?!  少年を救うため、青年とキリューンが今、立ち上がる!  
次回、聖陵戦隊キリューン第13話『時を駆ける少年』お楽しみに!」




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