ミラリクスペシャル:50105&裏BBSカキコ200GETの合わせワザ
まつさまリクエスト『薔薇の館のひそひそ話〜桐生三兄弟あ(お)いを語る』

裏メッセージにご注意(笑)


キャスト
本日のカウンセラー・・・桐生守
オブザーバー・・・桐生昇
本日の相談者・・・桐生悟

 

 予報によると、今夜は熱帯夜になるらしい。

 広大な薔薇園を持つこの屋敷、まだ早い時間なのにひっそりと寝静まっている…ように見える。

 2階の一室。
 フロアスタンドが、天井に向けてオレンジの淡い光をぼんやりと投げかける。
 照明はそれだけ。お互いの表情は…あまりよく見えない。しかし、それはこの際好都合だった。
 エアコンが適温を作り出し、外の熱帯夜はこの際気にしなくていいだろう。


 この部屋の主である、『本日のカウンセラー』が口を開いた。
 主が楽器の練習をするので、この部屋は防音されている。
 なのに、声を潜めてひそひそと喋るのはなぜか。


「で、実際どこまで進んでるんだよ」
「大した進展はない」
「残すところ最後の一線だけか?」
「いや、まだまだ」
「マジ?お前よくそんなので我慢できるな。ご立派というか…辛くないの?」
「辛いにきまってるだろう」
「それでも我慢してるのは、相手が怖がってるから…とかで?」
「そうだな」
「そんなの強引に押し切れよ」
「ばか。怖がらせたくないんだよ」

 だんだん盛り上がってくる二人の会話に、『オブザーバー』が乱入する。

「だめだめ。時には強引さも必要だよ。『嫌だ』って言うのは口だけ、ってね」
「お前、そうだもんな」
「失礼な。見たような口聞くなよ」

 口を尖らす『オブザーバー』を無視して、『カウンセラー』は視線を『相談者』に戻す。

「それはそうと、オレ、気になってたんだけど、お前もしかして初めてか?」
「初めてって?」
「その…こういう…」
「同性はね」
「…………」


 ど・・・どういうことだ・・・。


 しばしの沈黙。
『カウンセラー』と『オブザーバー』は、この手の話をよくしていた。


 さすが、節操なしオヤジの息子たち。


 が、『本日の相談者』とは思春期になってもこういう話をしたことはなかった。
 特に理由はないが、ただ『淡白』そうだったから…。



 むっつりスケベの悟くんv


「初体験…いつ?」
「中3」
「うそ…」
 


やっぱり。


 …知らなかった…と、『オブザーバー』が呟く。


 先を越されたね、昇くんv
 残るは君だけだよ。


「相手は」
「Y女学院の…」
「ちょっと待て。もしかして、聖陵祭に来てた、Y女学院の生徒会長か」
「いや。副会長の方だ」
「そっか、お前、当時中学の生徒会長だったもんな。接点はあったわけか」


 ま、まさか、生徒会室で・・・?


 2人で進められる会話に、またしても『オブザーバー』が口を挟んだ。

「でも、Y女学院って高校じゃなかったっけ?」
「そうだ。当時高校2年だったと思う」
「お前って、年上好みだったのか」
「別にそう言う訳じゃない。たまたまだ」
「たまたまってねぇ。…結構可愛い子だったじゃないか」
「そうだったかな?」
「……その程度の子とやったわけ?」
「だから、たまたま誘われて何となくそう言うことになっただけだから」



 たまたま・・・、何となく・・・で、君はスタンバイOKなのかっ?!
 やっぱり君も節操なしオヤジの息子だ。


「つき合わなかったのかよ」
「2回ほど会ったけど」
「それだけ?」
「それだけ」
「どうだった?」
「べつにどうも…」
「それ以降は?」
「ない」



 悟っ!貴様、やり逃げかっ。


 キッパリと言い切られ、『カウンセラー』は腕組みをする。

「うーん、若干の経験不足は否めないな」
 やっぱり淡白だったか…と、聞こえないように呟く。



 ちがーう!


「そう言うお前は、やっぱり噂通り経験豊富なのか」
「当たり前じゃないか。初体験は中1。男も女もOK。ただし『受け』だけはごめんだ」
 聞かれもしないのにベラベラ喋る。



 ま、君はそうじゃないかと思ってたんだ。うん。


「で、この場合、やっぱり受け入れる方の負担は大きいんだろうな」
「そりゃ、そうだろう。たいがいみんな、泣きわめく」
「ほ、んとに?」
「ああ。あとも辛そうだし」
「…………」

 『相談者』は黙り込んだ。



 可哀相な葵・・・。痛いんだってよ・・・。


「そう言うことはこいつに聞けよ。なぁ?やっぱり痛いだろ?」
 『オブザーバー』に話を振る。

「え?僕そんなこと知らな…………って、そ、そりゃあ痛いに決まってるだろう」
 最後に小さく『きっと』と付け加えられたのを、二人は聞き逃した。



 光安センセ、耐えてます(笑)


「なんだったら僕で練習してみる?」
「鳥肌が立つようなこと言わないでくれ」
「じゃ、オレが体験させてやろうか?」
「死んだ方がマシだ」
 


 お前らっ、兄弟だろうがっ!
「君の愛を奏でて」はそう言う話では・・・。ありっ?


『カウンセラー』と『オブザーバー』は顔を見合わせた。
 見合わせたものの、部屋が暗くてよく見えない。
 


なら電気つけろよ。


「ま、焦るな。京都でモノにできなくても、ここへ帰ってからもチャンスはいっぱいあるし」
「なんだったら僕が替わりに優しく……」
「なんでお前だよ。『受け』は『受け』同士、仲良くお茶でも飲んでろ。可愛い子ちゃんの面倒はオレが見る」
「わかんないヤツだなぁ、同じ立場の人間としてここは優しく、丁寧に指導して…」
「何言ってんだ。まず強引に身体を奪ってだなぁ」



 葵っ!こんなとこ、来ちゃダメだぁぁぁ・・・・・。


 黙って聞いていた『相談者』は、話しにならん、とばかりに立ち上がった。

 こんな不毛な相談事はやめて、愛しい人に電話をしよう…。

 よ、よかった・・・。
 兄弟で3Pが始まったらどうしようかと思った・・・(汗)




乱れてます、桐生三兄弟(笑)
こんなところに葵がやってきて大丈夫なんでしょうか?
注:隠しページはありません、ホントです(爆)

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