さやか:久しぶりねー、葵くん。
あおい:はい。その節はお世話になりました(笑)
さやか:ほんとよねー、新幹線の中で知り合うなんてね。
あおい:さやかさんはどのあたりで気づいてらっしゃったんですか?
さやか:音楽推薦って聞いた時…かな?ああ、これは…って。
あおい:祐介から聞いてらっしゃったんですよね。
さやか:そうなの。祐介、最初からあなたのこと気にしててね。
あおい:え?そうなんですか?
さやか:そうよ。制服採寸日に、あなたを見に学校まで行ったんだから。
あおい:うっそー。
さやか:可愛いもんでしょ、うちの弟も(^_-)
あおい:ええ、ホントに(*^_^*)
さやか:ところで祐介は優しい?
あおい:すごく優しいですよ。入寮した日からずっと面倒見てもらってます。
さやか:べったりなのね、葵くんに。
あおい:うーん、そうですね…。1日のほとんどを一緒に過ごしてますから…。って、さやかさん。
さやか:なぁに?
あおい:今日はさやかさんがゲストなんですから、僕がいろいろと聞く方なんですけど。
さやか:あら、そうだったの。
あおい:では、いきなり質問です。(メモを見る)え……?
さやか:どうしたの?
あおい:あ、あの〜。(言い淀む)
さやか:(メモを取り上げ)『さやかさんはいくつですか?』
あおい:ごめんなさいっ。いきなり女性に年齢なんて…。
さやか:いいわよ。(あっさりと)祐介より10歳上よ。
あおい:え?そんなに違うんですか?
さやか:見えない?
あおい:見えません。僕はさやかさんが社会人だって知ってますけど、僕の友人たちは『女子大生に見えた』って言ってましたから。
さやか:ああ、一緒にチョコパを食べた時ね。(『アイドルを捜せ』参照)また行こうね。
あおい:わ〜い、お願いします。
さやか:で、次の質問は?
あおい:あ、はい。えっと…『祐介くんと喧嘩はしますか?』…です。
さやか:ううん。全然。年が離れているのもあるからかな?ずっと仲良しだったわよ。祐介は甘えんぼさんだったしね。
あおい:祐介、甘えんぼだったんですか?
さやか:そう。小学校になっても、学校から帰ってきて私の姿が見えないとベソをかいてたもの。
あおい:えー、信じられないぃ。
さやか:寝るときも私がいないとダメなの。
あおい:それって…。
さやか:だからね、中学で寮に入るってきいた時は心配したわ。
あおい:…でしょうね。
さやか:それがいつの間にかエラソーになっちゃって。生徒会長になったって聞いたときは、思わず笑っちゃった。あの、甘えんぼが人前に出るなんてねー。
あおい:祐介、中学の時からカッコ良くて下級生の憧れの的だったって聞いてますけど。
さやか:らしいわね。ふふっ、うちでの祐介を見せてあげたいわ。
祐介:姉貴っ、何ベラベラ喋ってんだよっ。
さやか:あら、来たの、祐介。
祐介:心配になって来てみれば、やっぱりっ。
あおい:(嬉しそうに)祐介ってシスコンだったんだね。
祐介:(がぁ〜ん)シ…シスコン…(ショック)
あおい:可愛いんだ、祐介。
祐介:…。(固まっている)
さやか:ちょっと、祐介…。(引っ張っていく)
祐介:な、なんだよっ。
さやか:葵くんの母性本能をくすぐっておいたから、あとは自力でがんばりなさいよ。
祐介:ぼ…母性本能?
さやか:じゃーね。……葵く〜ん。時間あるからチョコパに行こうか?
あおい:行きますっ!!
こうして二人は腕を組んで行ってしまったのでした。
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