「16161」たか。さまからのリクエスト『栗山先生、聖陵っ子を語る』


インタビュアーは祐介です〜v




祐介:
先生、すみません。お忙しいところを…。

栗山:いや、何だかおもしろそうだから。

祐介:えっとですね、今日は『栗山先生に聖陵学院の生徒たちを語っていただこう』ということなんですが…。

栗山:ここの生徒たちねぇ…。僕がこの学校に関わるようになってまだ日が浅いから、よくわかってるってわけではないけれど、とにかくユニークな子が多いんでおもしろいと思うよ。

祐介:ユニーク…ですか?

栗山:そう、良い意味でユニーク。個性があるっていう方がわかりやすいかな?

祐介:ま、確かにみんな個性的ではありますが…。

栗山:特に桐生家の兄弟たちはおもしろいよね。

祐介:う…。それはまあ、あの先輩方は人目も引きますし、音楽の才能もすごいですし…。

栗山:あ?ああ、そうだね、それももちろんそうなんだけど、彼らのおもしろいところは『なんだかよくわからない』ってところだと思うんだ。

祐介:?なんですか、それって。

栗山:浅井くんは感じない?彼らの危うい魅力。

祐介:危うい…。

栗山:みんなさぁ、それぞれに明るくて優しくて、いつも人の輪の中心にいるけれど、実は寂しがりなんじゃないかなぁ。

祐介:さ、寂しがり、ですか?あの先輩たちが?

栗山:そう、寂しがり。守くんは『俺に惚れると火傷するぜ』っていう風に見せてるし、昇くんは『僕に恋すると溺れさせちゃうよ』って言いたげだし、悟くんは『気持ちは嬉しいけれど、君の気持ちには応えられない』とか言いそうだけど、それって全部作り物じゃないかと思うんだよ。

祐介:……。(この人、コワイかも。この短期間に、ここまで観察してるって…)

栗山:真剣に恋をすると、大化けするタイプだよ、彼らはね。特に悟くんあたりなんか激しそうだな。

祐介:悟先輩が、真剣に恋…。

栗山:(ニヤリ)それよりさ、浅井くんは好きな人いないの?

祐介:え…ええっ?!

栗山:どうしたの?あ、もしかして図星だった?

祐介:あわわわわ…。

栗山:この前、君のレッスンした時にさあ、『あ、これは誰かに恋してるな』と思ったんだけど。

祐介:どどどどどどどどうして、そんなことがっ。

栗山:誰かを好きになるっていうのは、音を奏でる人間には必要なことだよ。

祐介:………。

栗山:ま、それだけではダメだけどね。

祐介:………どういうことですか?

栗山:立ち直れないほどの失恋もしておいた方がいいよ。

祐介:し…失恋…。

栗山:(しゃあしゃあと)君が恋してるのがどんな子か知らないけど、上手くいくと良いね。

祐介:せ、先生、今『失恋した方がいい』って言ったばかり…。

栗山:別に君の失恋を願ってる訳じゃないよ。

祐介:うー。

栗山:(ポンポンと祐介の肩を叩き)心配するなって、失恋は君にとって必ず糧になるからさ…。

祐介:先生っ、それじゃまるで僕が最初っから失恋するって決まってるみたいじゃないですかっ。


結局いいように遊ばれてしまった祐介でした(#^.^#)


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