「66766」千鶴さまからのリクエスト『栗山先生の子育て奮戦記』


 天才とまで騒がれた彼が、楽器を置き、子育てに明け暮れた日々とは…。
 インタビュアーは、葵の過去なら何でも知りたいこの人、です。
 


悟:初めて葵に会われたのはおいくつの頃ですか?

栗山:22だったかなぁ?葵は4つだったよ。身体は小さいのに、お口は一人前の可愛い子だったな。

悟:では、それからずっと一緒に?

栗山:そうだね。ずっと父親ぶってたな。幼稚園の遠足に、綾乃の代わりについて行ったこともあるし。芋掘りとか葡萄狩りとか苺摘みとかしたっけな。

悟:それはまた…。

栗山:運動会にだって出たぞ。

悟:せ、先生が…。

栗山:ああ、若い分、他の父親より有利だったな。親子リレーなんか、ダントツ1位だったぞ。

悟:葵も速いですからね。

栗山:そういえば、好き嫌いを直すのも大変だったな。小さい頃、葵はニンジンが苦手でね、少し目を離すと、全部人の皿に移してしまうんだ。綾乃はそう言うところには厳しい母親だったから、ある日、どうしても食べられないのならって、幼稚園に持っていく弁当の中身を全部ニンジンの煮物にしてしまったんだよ。

悟:えっ…。普通は、細かく刻んでわからないようにして…とかしませんか?

栗山:だろ?だが、綾乃は躾を急ぐタイプでね。『何処へ出しても恥ずかしくない子』にしなければと言う思いが人一倍強かったんだろうな。

悟:それで、葵は食べたんですか?

栗山:そりゃ、お腹がすいて、他に食べる物がなければ食べるさ。どうも綾乃に言われて、由紀が見張っていたようだしね。ただ…。

悟:ただ?

栗山:その日、帰ってきた葵の顔がおかしいんだ。

悟:顔が?

栗山:そう、両方の頬がハムスター見たいにぷくっとふくれててね。一瞬おたふく風邪かと思ったけど…。

悟:………。

栗山:葵のヤツ、どうしても飲み込めなかった分を頬にため込んでたんだよ。

悟:ぷっ。

栗山:もう、涙目になっててな、可愛かったぞ。

悟:で、それはどうしたんですか?

栗山:口を開けてみろと言っても、開けないんだ。怒られると思ったんだろうな。だが、そのまま放っておいて虫歯になったら困るからね、チョコパを餌にして釣った。中身をちゃんと出したらチョコパを食べに連れていってやるってね。

悟:あはは。でも、先生優しいですね。口に残ったニンジンを食べろとは言われなかったんですね。

栗山:涙目があんまり可哀相でね。その後はニンジンポタージュにしたり、ハンバーグに入れたりして食べられるようにした。

悟:先生がですか?

栗山:そう、僕がしたよ。

悟:ご苦労されたんですね…。

栗山:いや、葵を育てるのはおもしろかったよ。

悟:でも、葵に好き嫌いがあったなんて知らなかったです。

栗山:聖陵ではイイコちゃんぶってるようだからな(ニヤリ)。葵を苛めるんなら、ニンジンのグラッセだぞ。あいつ、未だにあれだけは苦手のようだからな。

悟:覚えておきます(ニヤリ)。

栗山:それに、今でもチョコパで釣れるだろう?葵は。

悟:はい。チョコパと言われると誰にでもついていくので困ってます。

栗山:あはは、やっぱりな。 あぁ、そう言えば、この前ツアー先で、『バニラと抹茶のアイス+カステラ、ついでにあずき』ってパフェを見つけたな。

悟:そ、そんなのあるんですか?

栗山:しかも、コーンフレークなしだ。

悟:それは葵好みの理想的なパフェですね。

栗山:だろう?いつか連れていってやりたいな。
 …ま、ともかくあとの躾は任せたからな、悟くん。

悟:あ…は、はいっ!




さて、悟は何の躾を任されたのでしょうか(笑)

ちなみに『バニラと抹茶のアイス+カステラ(ついでにあずき)』は実在のパフェだそうです。
その名も『葵』(笑)しかもコーンフレークなし(爆)マジです!
まつさま、ネタ提供ありがとうございました(*^_^*)


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