「41514」秋本司さまからのリクエスト『祇園の兄弟、豊・司、葵を語る』


 さて、今日のゲストは京都のお二人。
「バレンタイン企画」で大活躍だった葵くんの幼なじみ、佐倉豊くん(高1)と佐倉司くん(中3)です。




司:なんや、葵ちゃんが来てくれるんやないんや。

もも:そうなのよ。遠いからってだれも来てくれなくてね、近いんだから私に行けって言うのよ。

豊:しょーがないなぁ…。ま、司と二人きりよりマシか。

司:葵ちゃんが来てくれると思ったから、勉強一休みして来たのにぃ。

豊:お前、何をそんなにがんばってるんや?お前の成績ならこのあたりの高校なんてチョロいやろうが。

司:…えーの。

豊:何か隠してんな、お前。…ももさん、何か知ってるやろ。

もも:な〜んにも知らんよぉ。

司:そんなことより、葵ちゃんの話やろっ。

豊:あ…ああ。で、葵の何を話したらええんや?

もも:二人の知ってる葵くんを率直に語って欲しいんやけど。

司:えーっと、葵ちゃんは小さいときからかわいくて、しっかりしてて、勉強がよくできて、フルートが上手で…。

豊:あのなぁ、そんなもん、みんな知ってる。

もも:そうそう。じゃあ、葵くんがいつ頃からチョコパ好きになったか知ってる?

豊:チョコパ?葵が?

もも:うん。葵くん、チョコパが大好きで、チョコパ評論家なんやから…。

司:お兄ちゃん、それって変やなぁ。

豊:うん、おかしいで、それ。

もも:なんで?

豊:葵は抹茶パフェが好きなはずや。

司:そうそう。

もも:チョコパと違って、抹茶パフェ?

豊:俺たちガッコ帰りに、よく抹茶パフェ食いに行ってたもん。な、司。

司:うん。僕は他のもん食べるときもあったけど、葵ちゃんはいっつも抹茶パフェやった。

もも:…そのお店、もしかしてチョコパなかったんとちゃう?

(豊・司、顔を見合わせる)

もも:やっぱり。

豊:そしたら、葵、ほんまはチョコパの方がよかったんかな?

司:そんなことないやろ。葵ちゃんは祇園の子やで。小さいときからお茶の稽古に行って、抹茶大好きやったやんか。

もも:へー。葵くんってお茶も習ってたんや。

司:そやで。お茶にお花にお琴に三味線に鼓に踊りに…。

豊:結局、由紀に付き合わされとったんやけどな。

もも:葵くんと由紀ちゃんて、ほんまに仲良かったんやねぇ。

司:僕は、葵ちゃんと由紀ちゃんは恋人同士になるんやと思ってた。

豊:それはないやろ。確かに仲はよかったけど、あいつらは姉弟みたいなもんやったし、第一…。

もも:第一?

豊:あいつら、どっか醒めたとこがあって…。

もも:って言うと?

豊:中坊の頃ってさ、結構好きな子が出来てどうのこうの…って話、クラスや友達同士で盛り上がるやんか。

司:そうそう。

豊:でも、あの二人はあんまりそう言う話題には乗ってこなかったし、あんだけモテたのに、誰かとつき合ったって話もなかったし…。

もも:ふぅん…。

豊:臆病…っていうんでもなかったんやけどな。

もも:由紀ちゃんにも、いい人見つかるといいね。

司:…ちょっと待って、ももさん。

もも:何?

司:由紀ちゃんにも…って…。『も』ってことは、葵ちゃんには…。

もも:さあね?

司:教えてーなー!!

もも:葵くん、夏休みには帰って来るんだから、直接聞けば?

豊:え?葵、帰って来んの?!

もも:うん、そう言ってたよ。

豊:やったぜ!楽しみやな…な、つかさ…おいっ、司っ。

司:僕、葵ちゃんに電話してくるっ!(走り去る)

豊:何や?あいつ。

もも:さぁね(^^)v




がんばれ、司(笑)

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